相談事例(相続コラム57)

不動産相続について

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本日は、比較的多い相談事例についてご紹介します。


私たちは「桐生市・みどり市の空き家」について問題解決をしている不動産会社です。
相談を受ける内容は「空き家」についてのものがほとんどなのですが、
『施設に入所するから住んでいた自宅を売却したい』というケースが急増しています。


少し前だと「高齢者施設・老人ホーム」に入ることに対してネガティブな感情がありましたが
最近はその傾向が変わってきたように思います。
施設の数が増加することできれいで新しい施設が増え、
ネガティブな感情が湧きにくくなったのではないでしょうか。

私も相談者が施設にいる場合には伺うことがあるのですが、
明るくて清潔でスタッフの方も優しくて、入居者の方が楽しそうに見えます。
実際に入所された方からは「独居が大変で、施設に入って安心した」という声をよく聞きます。
確かに一人暮らしの方からは「離れて暮らしている子供たちに心配をかけている」ということや
「買い物も掃除も食事の支度も思うようにできない」などという話を聞きます。


ある程度までは「介護保険サービス」などを活用しながら一人暮らしも可能ですが、
どこかのタイミングで施設に入る選択を考え始めるように思います。

その時は子どもと一緒に考えることをお勧めしています。
以前にもお話ししたように、親の世代と子どもの世代では「情報量」が圧倒的に違います。
現在の経済的な状況や身体的な状況を考慮して最適な施設を探すことは重要です。
そのためにさまざまに考えるべきことがあるので「子供と一緒に考える」ことをお勧めしています。

ほとんどの場合、個室があって一人の時間も楽しむことができますし、
コミュニティスペースでは、他の入居者と会話や趣味を楽しむことができます。
24時間誰かのサポートを受けることができて、安心で快適な生活ができるので、
「もっと早く選択しておけばよかった」などという声も聞きます。

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さて、そのように入所を決めるとなると一人暮らしの場合には自宅が不要になります。
「なんとなくそのままにしておく」と考える方も少しはいますが、
たいていの方は終活の一環として荷物を整理して「自宅も処分したい」ということになります。
昨年受けた相談でもかなりの件数がありました。

ついでに使っていなかった土地も処分したい古くなったアパートも処分したいと、
不動産という資産を現金に換えて施設でのんびりするという選択をする方が多かったように思います。

多くの現金を管理するのも大変だからと子供にお金の管理をお願いする方もたくさんいました。
預かった子供は自分の財産と分別して管理する必要がありますが、
このような財産管理が少しずつでも広まってくれると嬉しいです。
親は自分の判断能力が衰えても心配しなくていいですし、
子どもとしても、親のお金についての心配事が減ることにつながります。

また、保有していた不動産資産を売却することで「空き家」を減らすことにもつながります。


少し時間をおいてとお考えの場合には「家族信託®︎」が有効です。
『使っていない不動産を現金化して子供に管理を任せる』
『親は24時間サポートを受けられ同年代のお仲間と共に生活をする』
親にとっても子供にとっても良い選択肢になるように思います。


一昔前のネガティブなイメージの「老人ホーム」とは違う高齢者施設への入所という選択肢を
検討されてみてはいかがでしょうか。


このようなお手伝いができることが嬉しくて、
今年も一層力を入れて相談をお受けしていきます。
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この記事を書いた人

伊藤明灯戸

不動産業界に30年以上。
相続に関しての相談実績が豊富で、家族信託を得意としています。
財産の管理を行うステージ、財産の承継を行うステージに分けて問題点を抽出し
家族構成、資産構成に合わせご提案をしています。
宅建士、コンサルティングマスター、相続対策専門士、家族信託コーディネーター。
悩んでいることがありましたら、ぜひ聞かせてください。